朝倉健生健康倶楽部
泌尿器科
尿に血が混じっていると言われました。
尿に血が混じるすべての方に異常があるわけではありませんが、内科的腎疾患や尿路感染症(膀胱炎や腎盂腎炎など)、尿路結石、膀胱癌などの悪性腫瘍等の可能性があります。特に目で見て赤いおしっこは要注意です。よく言われる疲れから尿に血が混じるというのは、医学的には根拠がありません。
尿が出にくいのですが‥
男性であれば前立腺肥大症が考えられます。また、脳梗塞などの病気をお持ちの方は、神経の働きが鈍くなる神経因性膀胱が考えられます。女性の方では、数々の原因により尿の回数が近くなり(頻尿)、尿が膀胱に貯まるひまもなくトイレに行かれるので、一回の排尿量が少なくなり尿が出にくいと自覚されることがあります。また、尿道が狭くなるような状態(尿道狭搾)も考えられます。
前立腺癌にかかっているのではないかと心配しています。
前立腺癌の初期には特に症状がないことが多いのですが、PSA(前立腺特異抗原)という血液検査を行えば癌である可能性が高いのかどうかがわかります。現在では人間ドックや市町村で行われている健康診断にも、希望されればPSAの検査を追加できることが多くなりました。
尿路結石の治療は?
腎臓で造られた結石が尿管に入り膀胱へ落ちれば痛みはありますが、特殊な治療は必要ありません。しかし、結石の大きさや尿管の形によって落ちにくい場合は、結石を細かくする必要があります。そういうときには体の外から結石を細かくすることが可能な体外衝撃波結石破砕治療(ESWL)や内視鏡治療が必要となります。