各診療部門紹介
脳神経外科・神経内科

脳神経外科・神経内科
川原 卓馬
資格:脳神経外科学会専門医
脳卒中学会認定脳卒中専門医
診療内容
●頭痛、めまい、もの忘れ(認知症)、歩行障害の健康相談
●脳梗塞・脳出血・くも膜下出血(脳動脈瘤)などの予防・診断・治療
●頭の健康相談
●生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症など)の生活指導・治療
●ふるえ、痙攣、癲癇、失神の予防・診断・治療
●パーキンソン病の診断・治療
●頭部外傷(硬膜下血腫)、正常圧水頭症などの診断・手術
●脳腫瘍の画像診断
●医療相談(セカンドオピニオン)
少しでも不安を感じる点があればどうぞご来院ください
*手足のしびれ、麻痺、ろれつ困難
*言語障害(喋りにくい、言葉がうまく出ない)
*視力障害(物が上手く見えない、見えない部分がある、2重に見える)
*記憶障害、もの忘れ
*気を失う、意識障害
*歩行困難・まっすぐ歩けない
こんな方は受診をお薦めします
*中高年齢の方
*御家族・御親族に脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など脳の病気になった方がおられる方
*血圧・糖尿病・高脂血症・不整脈・心臓病などの病気のある方
*喫煙・アルコール多飲などの生活習慣のある方
日本人の死因の上位で患者数も増え続ける「脳卒中」。その多くが前ぶれもなく突然発症します。日常の自己管理はもちろん、早期発見・早期治療が何よりも大切です。
全身疾患の治療
内蔵型肥満に、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を合併したいわゆるメタボリック症候群ならびに喫煙は、従来より脳卒中(脳梗塞・脳出血、くも膜下出血)にかかる危険を増すことが知られてしましたが、最近では認知症にかかる危険も増すと言われ始めています。また、心臓のある種の不整脈は脳梗塞発症の重要な危険因子です。これらの全身疾患を積極的に治療することにより、脳の病気にかかる危険性が少なくなります。
脳疾患の再発予防とリハビリテーション
脳の病気にかかってしまった患者様は、病気の悪化・再発の危険を減らすため、健康な人以上に血圧・血糖・コレステロール値などの全身の管理が必要となります。これらは同時に心臓血管系の病気にかかる危険性も減らします。かかりつけ医としてこれらの管理を行います。また、後遺症が残ってしまった患者さんはリハビリテーションが必要な場合があります。当院では、運動機能、言語機能・高次脳機能(認知機能)の低下した患者さんにリハビリテーションを行っております。
もの忘れ外来
MRIなどの画像診断や認知症テストにより、鑑別診断を行い、適切な治療を行います。物忘れには、年齢による「正常な物忘れ」、認知症になりやすいとされる「軽い物忘れ」や「病気による物忘れ」があります。病気による物忘れであっても、早期発見や適切な治療を行うことによって回復するものもあります。
鑑別診断
・アルツハイマー型認知症
・前頭側頭葉型認知症
・脳血管性認知症
・レビー小体型認知症
・慢性硬膜下血腫
・正常圧水頭症
・上記が混ざった認知症
・年齢相応の物忘れ(問題なし)
当日これらを診断します。最近物忘れが目立つ方はぜひお気軽にご相談ください。
● アルツハイマー型認知症
アミロイドβやタウと呼ばれるたんぱく質が脳に溜まることで、引き起こされる認知症です。記憶を担っている海馬という部分から萎縮が始まり、だんだんと脳全体に萎縮が広がります。最も多い認知症のタイプです。
●脳血管性認知症
脳梗塞、脳内出血などの脳の疾患がもとで発症する認知症のことです。徐々に進行することで知られる認知症ですが、脳血管性認知症の場合は急激に症状が現れます。
●レビー小体型認知症
脳内のレビー小体という神経細胞にできる特殊なたんぱく質が溜まることで起こる認知症です。一番の特徴は、発症初期から幻視が現れることです。認知機能の日内変動、REM睡眠行動異常などがみられます。
●慢性硬膜下血腫
転倒などで頭を打った際に、脳を覆う硬い膜と脳の間に血液が溜まってしまう疾患です。血腫によって脳が圧迫されることで、認知症状のほか歩行障害、尿失禁などが現れます。症状や画像の推移により手術が必要になります。
●正常圧水頭症
脳を保護している脳脊髄液が脳内に溜まりすぎてしまう疾患です。脳脊髄液によって脳が圧迫されることで、認知症状のほか歩行障害、尿失禁などが現れます。
また上記のような認知機能に関する症状に随伴して、攻撃的行動・徘徊・拒絶・不潔行為・異食・抑うつ・人格変化・幻覚・妄想・睡眠障害などが引き起こされることもあります。これらの症状は認知症の「周辺症状」または「BPSD(行動・心理症状)」と呼ばれます。
軽度認知障害(MCI)
近年、認知症の予防において、健常者と認知症の中間にあたる「軽度認知障害(MCI)」に注目が集まっています。いわゆる認知症の予備軍と呼ばれる方々のことです。軽度認知障害のまま放っておくと、将来、認知症になるリスクが高まります。軽度認知障害は日常生活や社会活動に影響しないため見落とされがちですが、この段階で手を打つことが認知症予防には非常に重要です。気になる症状があれば外来を受診ください。
ご家族・周囲の方へ
認知症は、症状のあるご本人が積極的に病院に受診をされたがらないケースも多くあります。またご本人が症状を認識される前に、周囲のご家族がその異変に気づかれるケースも一般的です。当然ながら「自分は認知症かもしれない」という不安は大きなものです。そのような場合には無闇に不安を煽らないように「物忘れは年相応に誰にでも出る症状だから、まずは気軽に相談してみたら?」と、受診を促すようにしてください。実際に、問題のないもの忘れの場合もあります。
パーキンソン病
パーキンソン病とは(主な症状)
パーキンソン病は脳内にあるドーパミンという神経伝達物質が不足して起こることが判っています。高齢者の方に多く見られる病気です。何年もかけてゆっくりと進行する病気ですので、早期発見が重要です。主に以下のような症状が現れます。
・手足がふるえる(振戦)
・動きが遅くなる(寡動、無動)
・筋肉が硬くなる(固縮)
・体のバランスが悪くなる=転びやすくなる(姿勢反射障害)